浄水器のメカニズム:活性炭と精密ろ過膜

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「アルカリイオン整水器などの機械は高価であやしいけど、浄水器は安価で効果もありそうなので使用している」という人は多いのではないでしょうか。確かに浄水器は値段も安く、その種類も豊富であるために、一般家庭に普及しやすくなっています。

しかし、その浄水器のメカニズムまで考えて購入している人は少ないのではないでしょうか。具体的に「どの有害物質が、どのような作用で除去されているのか」「どの程度まで除去できるのか」ということを多くの人は知らないと思います。

そこで今回は、浄水器の中でも代表的な活性炭と精密ろ過膜による浄水のメカニズムについて解説します。

活性炭

活性炭はカビ臭やトリハロメタンを取り除くことで有名です。現在、市販されている浄水器には「①活性炭と中空糸高分子膜フィルターを使ったもの」「②活性炭のみをつかったもの」「③活性炭とセラミックフィルターを使ったもの」の3つがあります。

これらの中で、浄水効果が高く、信頼がおけるものは①の活性炭と中空糸高分子フィルターを使用しているものです。その他の2つは、①と比較すると性能が落ちます。

では、3つ全てに含まれている活性炭にはどのような効果があるのでしょうか。簡単にいうと活性炭には細かい穴があいていて、その中を通過するときに塩素などの有害物質が吸着され、そのことによって浄化されるというものです。

具体的な有害物質としては、カビ臭の成分である「2‐MIB」や塩素臭の原因である「トリハロメタン」が挙げられます。ナトリウムやカルシウム、塩素イオンなどの有機性物質は吸着しないため、そのまま水の中に残っています。

そして、これらの物質が活性炭いっぱいに吸着し、それ以上吸着できない状態になると、その効果はなくなります。それどころか、そのような状態でさらに水を流すと、吸着した有害物質が再び流れ出てしまう可能性があります。そのため、適切な時期にカートリッジを交換することが大切になります。

実は、活性炭に吸着した物質をエサにする細菌もいます。そのため、毎日使っていると問題ありませんが、2、3日放っておくと、雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。その対処法として、最近では殺菌力のある「銀」を使用した浄水器もあります。

しかしこの「銀」も、結局は毒性の作用によって雑菌が繁殖しないため、人体にも害がないとはいいきれません。そのため、この銀に関してはさまざまなことがいわれています。

活性炭+精密ろ過膜

以上のような雑菌の問題を改善したのが、活性炭に中空糸高分子フィルターを組み合わせたものになります。活性炭だけでは赤サビや濁りは除去できませんし、雑菌が増殖した活性炭を使用すると、水に細菌が入り込みます。それを防ぐために、プラスチックでできた精密ろ過膜(中空糸高分子フィルター)でろ過し、それらの有害物質を除去します。

精密ろ過膜は中に小さい穴が通っているプラスチックであり、表面から内部までスポンジのようにたくさんの孔があいています。そして、その孔を通るときに、活性炭では取り除けなかった赤サビや濁り、雑菌をこしとります。

この孔は、膜の種類によって異なりますが、「精密ろ過膜」の場合は1万分の1㎜という、とてつもなく小さい孔です。そのため、細菌類も通ることができません。

以上のように、二重の構造にすることによって、活性炭で除去することのできなかった有害物質まで除去することが可能になったのです。

ちなみに、不純物を活性炭に十分吸着させるためには、ゆっくり水を流す必要があります。中には早く流すと吸着されずに、そのまま流れ出てしまう物質もあるからです。そのため、浄水器を使用している場合は、流水速度にも注意する必要があります。

現在、日本で販売されている浄水器は以上のようなメカニズムで浄水します。今回述べたように、全ての浄水器が万能なわけでもなく、また使い方によってその効果は異なります。正しい知識をもつことによって、あなたに合った浄水器を選択できるようにしてください。