生命の誕生には水が不可欠だった:生命と水の関係

saikin

水が生命の維持に必要なことは、誰でも理解できることです。数日間、食べなくても命に別条はありませんが、数日間全く水分摂取を行わないと命の危険にさらされます。

なぜ生物にとって水はここまで重要なのでしょうか。その答えの一つは、生命の誕生に関係があります。今回は、生命の誕生と水の関係性について解説します。

地球に水ができた理由

現在の太陽系において、液体状の水は地球でしか発見されていません。では、なぜ地球には水があるのでしょうか。その答えは、おおよそ46億年前の地球が誕生したときの自然現象に由来します。

地球の誕生は、小さな惑星同士が衝突し、大衝突と大爆発を繰り返すことによって始まりました。惑星の衝突の過程で、そこに含まれていた水と炭酸ガスが蒸発し、大気が形成されました。

惑星同士の大衝突と大爆発による成長が終わりに近づくと、地表温度が下がることによって水蒸気が凝集し、雲が発生しました。そして、水蒸気の塊である雲から大量の雨が降り、その雨が地表温度を下げることにより、また雲ができるというようなサイクルができました。

このサイクルによって、雨が果てしなく降り続けたため地球に海ができたのです。

これは、地球と太陽の微妙な距離関係によって起こった現象です。金星のように、地球より太陽に近い場合では、大気の温度が高いため水蒸気が雲に変わりません。

一方、火星のように地球より太陽から離れている場合は、水蒸気が冷え過ぎるため雲が作られません。このように地球は、太陽との距離が雨を降らせるのに適当だったため、海ができたということです。

生命は海で誕生した

生命は海の中から誕生したとされています。それは、人体を構成する元素の組成が海のそれと類似しているためです。海は誕生した当初は強い酸性でした、しかしその後、地表の原石や大気の炭酸ガスに触れることによって、今と同じような状態になりました。

これは約35億年前のことであり、そのときから現在まで、海に含まれる成分はほとんど変わっていません。

そのような海の中で、アミノ酸や塩基、糖などをもとに最初の生物である微生物が誕生しました。このとき、まだ地球上には酸素がなかったため、太陽の光を使って光合成を行う微生物ができたのです。

この微生物の光合成によって、地球に酸素ができました。

では、なぜ生物は海の中で誕生したのでしょうか。それは、太陽の紫外線との関係を考えることで理解できます。

この時代の地球には、オゾン層がまだ形成されていませんでした。そのため、地球上では太陽の紫外線を直に受けることになります。太陽の紫外線は遺伝子のDNAを破壊する力があるため、地上では生物は生きることができませんでした。

そのため、紫外線の害を最小限にするために、海の中で生命が誕生したということです。

そして、最初の生物である微生物の光合成で作られた酸素によって、オゾン層が形成されるようになりました。これで、地上における紫外線の影響は小さくなりましたが、実は酸素も原始生命体にとっては猛毒だったため、多くの原始生命体が滅びました。

しかし、この酸素に適応した新しい生物が誕生したため、生物は酸素を利用し、地上で生きることができるようになりました。

以上のように、水は地球が形成される過程で作られ、その作られた水の中で生命は誕生しました。このような生命の誕生を知ることにより、生命にとって水というものはどれほど重要かということを感じとれたのではないでしょうか。