尿酸値が高くなる原因で分類する高尿酸血症における3つのタイプ

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痛風・高尿酸血症は、多くの日本人男性が悩まされている病気です。昔は、痛風・高尿酸血症は主に中高年で起こる病気でした。しかし現在では、20歳代や30歳代の人で痛風・高尿酸血症という診断を受けている人が少なくありません。

ただ、一言で高尿酸血症と言っても、人によって尿酸値が高くなる原因が異なります。

そして、原因が違うということは、当然ながら病気に対する治療法が異なります。そのため、痛風・高尿酸血症に悩まされている場合には、それぞれのタイプをしっかりと認識した上で、適切な対処を行うことが大切です。

そこで今回は、「高尿酸血症における3つのタイプ」について解説します。

尿酸値が高くなる仕組み

尿酸とは、「プリン体」を原料として作られる老廃物です。そのため、体内にプリン体の量が多くなるほど尿酸の合成量は増えます。

そしてプリン体には、一般的に知られているような食事から摂取されて作られるものと、食べ物とは関係なく体内で合成されるものがあります。多くの人は、「尿酸値が高くなるのは食事でプリン体を豊富に含む食品を食べることが原因である」と考えています。

しかし実際には、食事に由来したプリン体の量は、体内に存在するプリン体全体における20パーセント程度になります。

残りの80パーセントのプリン体は、体内で起こる消化・吸収といった代謝の過程や、細胞が分解するときに老廃物として出たものです。つまり、体内のプリン体量が過剰になることについてプリン体を多く含む食品を摂取したことが原因である可能性は低いといえます

また、体内で尿酸を元として作られた尿酸は、老廃物であるために尿や便として排泄されます。基本的には、このような尿酸の合成と排泄のバランスが取れているため、一定範囲の量を維持しています。

一方で、何らかの原因で尿酸の合成と排泄のバランスが崩れることがあります。その結果、体内の尿酸量が過剰になって尿酸値が高くなってしまいます。

尿酸値が高くなる3つのタイプ

尿酸値は、体内におけるプリン体の合成と排泄のバランスが崩れることで高くなります。そして、尿酸値が上昇する原因は、大きく分けて主に「尿酸排泄低下型」「尿酸合成過剰型」「混合型」の3つに分類されます。

以下に、それぞれのタイプについて解説します。

・尿酸排泄低下型

尿酸の合成量は多くないけれども、排泄量が少ないために体内の尿酸量が過剰になってしまい尿酸値が高くなるタイプです。

日本人に最も多く、体質が関係しているとされています。

・尿酸合成過剰型

尿酸の排泄は正常に行われているけれども、排泄量以上に尿酸を合成するタイプです。生活習慣の乱れが関係しているとされています。

・混合型

尿酸の排泄量が低下している上に、体内における尿酸の合成量も多いタイプです。

このように、高尿酸血症は、原因によって大きく3つに分類されます。そして、最終的に尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。

そして、過剰になった尿酸が溶けきれずに関節内で固まると、よく知られている「痛風発作」を引き起こします。さらに、進行して腎臓で結晶化すると「腎障害」を発症することになります。

またこうした3つのタイプの中でも、高尿酸血症患者に最も多いのは、尿酸排泄低下型です。尿酸排泄低下型は、高尿酸血症で悩む人全体の60パーセントを占めています。一方で、尿酸合成過剰型は全体の10パーセント程度であり、残りの30パーセントの人は混合型になります。

つまり、高尿酸血症の人においては「約90パーセントの人が尿酸の排泄に問題がある」といえます。

このように、高尿酸血症は原因によって3つのタイプに分けられることを知っておいてください。そして、ほとんどの人は尿酸の排泄能力が低下していることも理解しておくことが大切です。

今回述べたように、一言で高尿酸血症といっても、原因の違いによって3つタイプに分類されます。高尿酸血症と診断された場合には、あなた自身のタイプを理解して上で、それぞれに合った対処法を行うことが大切です。

ちなみに、どのタイプの高尿酸血症であるかは、尿検査と血液検査の結果から判断することができます。