原発性・続発性痛風・高尿酸血症の違いと特徴

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日本では、痛風・高尿酸血症に悩まされる人が多くいます。痛風・高尿酸血症というと、一般的にはビールやレバーといったような食事の影響が大きい病気として認識されています。

しかし実際には、痛風・高尿酸血症を引き起こす原因はそれだけではありません。

特に、痛風・高尿酸血症は、大きく分けて「原発性(一次性)痛風・高尿酸血症」と「続発性(二次性)痛風・高尿酸血症」の2つに分類されます。

痛風・高尿酸血症を予防、治療するためには、こうした痛風・高尿酸血症を引き起こす原因の違いを理解しておく必要があります。そうすることで、結果的に適切な対処につなげることができます。

そこで今回は、「痛風・高尿酸血症における原発性・続発性の違いと特徴」について解説します。

原発性(一次性)痛風・高尿酸血症

痛風・高尿酸血症は、尿酸値が高くなる原因によって大きく「原発性(一次性)」と「続発性(二次性)」の2つに分類されます。

そのうち、原発性(一次性)痛風・高尿酸血症とは、尿酸値を高めるような病気がなく、尿酸値が上がっている原因が特定できない場合をいいます。日本においては、痛風・高尿酸血症患者の約95パーセントは原発性だといわれています。

原発性の痛風・高尿酸血症は、食事の不摂生やストレス、運動不足、遺伝といったように、さまざまな要因が関係して起こります。

こうした生活習慣や遺伝の問題が積み重なって尿酸値が上昇するため、はっきりとした原因を特定することができません。そのため、原発性痛風・高尿酸血症の診断を受けた場合は、生活習慣の見直しと改善が指導されることになります。

また原発性の痛風・高尿酸血症には、はっきりとした原因となる病気がないため、痛風・高尿酸血症に対する治療が曖昧なものになります。

ただ、多くの場合は、早期に発見して生活習慣を見直すことで、痛風・高尿酸血症の進行予防と症状の解消を図ることができます。

特に、食生活や運動習慣の見直しは、原発性痛風・高尿酸血症を予防するために非常に大切なものになります。

続発性(二次性)痛風・高尿酸血症

続発性痛風・高尿酸血症とは、腎臓病や甲状腺疾患など、尿酸値を高める病気があり、原因がはっきりとしている場合をいいます。

日本における痛風・高尿酸血症患者において、続発性である人は全体の5パーセントしかいません。ただ、この続発性である場合は、原因となる病気に対して治療を行わないと、いくら生活習慣を見直しても尿酸値が下がることはありません。

続発性痛風・高尿酸血症は、さらに原因別に分けて「尿酸産生過剰型」「尿酸排泄低下型」「混合型」の3つに分類されます。

尿酸過剰型とは、尿酸が体内で多く作られるために尿酸値が高くなるタイプです。一方で尿酸排泄低下型では、尿酸が上手く排出されないために尿酸値が上がります。混合型は、尿酸産生が増える上に、排出量も低下してしまっている状態です。

以下に、それぞれの原因となる疾患について記します。

・尿酸産生過剰型

遺伝性代謝性疾患(レッシュ・ナイハン症候群、ホスホリボシルピロリンサン合成酵素亢進症、先天性筋原性尿酸血症)、細胞増殖、破壊の亢進(悪性腫瘍、非腫瘍性疾患、腫瘍溶解症候群、横紋筋融解症)、甲状腺機能低下症、薬剤性(抗がん剤、プリン拮抗薬、気管支拡張薬、輸液、栄養性剤)

・尿酸排泄低下型

腎疾患(慢性腎疾患、鉛中毒、ダウン症候群)、代謝、内分泌疾患(高乳酸血症、脱水)、薬剤性(利尿薬、サリチル酸、抗結核薬、免疫抑制剤)

・混合型

1型糖原病、肥満、妊娠高血圧症候群、飲酒、過剰な運動、広範囲な外傷、熱傷

このように、続発性痛風・高尿酸血症は、さまざまな病気が原因で起こります。痛風・高尿酸血症と診断され、生活習慣を改めても尿酸値が下がらない場合には、こうした病気が隠れている可能性を疑うことが大切です。

今回述べたように、痛風・高尿酸血症は、原因の違いによって大きく「原発性(一次性)」と「続発性(二次性)」の2つに分類されます。原発性であれば、早期に発見して生活習慣を見直すことで、症状の進行を予防したり、軽減したりすることが可能です。

一方で、続発性である場合には、尿酸値を上げている原因となる病気を治療しないと、症状を改善することはできません。

こうした原因の違いと、それぞれの特徴を理解しておくことで、痛風・高尿酸血症に対して適切な予防・対処が行えるようになります。