痛風・高尿酸血症における薬物療法:3種類の治療薬

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痛風・高尿酸血症は、生活習慣病の1つといえます。ストレスや食生活の乱れ、運動不足といった生活習慣が問題となって尿酸値が高くなることで、痛風・高尿酸血症を発症します。

そのため、痛風・高尿酸血症の予防・治療は、生活習慣の見直しがベースになります。

ただ、痛風・高尿酸血症は、尿酸値が高くなった初期段階に発見されることは少ないため、見つかったときには合併症を併発している状態であることがほとんどです。

そして、痛風・高尿酸血症で合併症が発症している場合には、生活習慣の見直しだけでは、症状の改善が難しいことが少なくありません。そうしたケースでは、薬物療法を併用することで、効果的な治療を行えるようになります。

そこで今回は、「痛風・高尿酸血症に対する3種類の治療薬」について解説します。

痛風・高尿酸血症に対する3つの治療薬

痛風・高尿酸血症では、尿酸値が上がり始めた初期段階で病気が発見されることは少ないです。そのため、多くの場合は、痛風・高尿酸血症が見つかったときには、何かしらの合併症を持っています。

そしてその中でも、激しい関節痛を伴う「痛風発作」は、痛風・高尿酸血症の人の多くが悩まされるものです。

そうした痛風発作を持つ人に対しては、生活習慣の見直しに加えて、薬物療法を併行することで、良好な治療結果を得ることができるようになります。痛風発作に対する治療薬では、目的別に大きく「痛みを抑える」「痛みを予防する」「尿酸値を下げる」の3つに分類されます。

・痛みを抑える

痛風発作の主な症状は、関節に起こる激痛です。特に足の親指部分は、痛風発作による痛みが出現しやすい場所として有名です。

そして痛風発作の痛みは、大人であっても「冷や汗が出る程の痛み」といわれる位強いものです。そのため、痛風発作が認められる場合には、そうした関節の痛みを和らげることが大切です。

その際には、主に「抗炎症薬(NSAIDs)」と呼ばれるものが使用されます。抗炎症薬とは、いわゆる「痛み止めの薬」であり、痛風発作によって起こっている関節部の腫れや痛み、発熱などを抑える効果があります。

また、抗炎症薬が効かなかったり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍があったりする場合には、「ステロイド薬」が使用されます。

・痛みを予防する

痛風発作を経験したことがある人の場合、発作が出現する前に「そろそろ出そうだな……」というような予感が起こる人が少なくありません。そうした場合に、痛風発作の発症を抑える効果がある薬として「コルヒチン」というものがあります。

コルチヒンは、発作の半日前に服用することで、痛風発作を予防する効果を発揮します。

ただコルチヒンには、痛みを和らげるような効果はありません。つまり、症状が起こってからコルチヒンを服用しても、あまり意味がありません。

またコルチヒンには、下痢や脱毛といったような副作用があります。そのため、痛風発作が出そうだからといって、毎日数錠飲み続けるようなことは避けるようにしてください。

・尿酸値を下げる

痛風発作は、尿酸値が高くなることで起こるため、尿酸値を下げる薬は、痛風発作の予防としても治療としても有効です。

そして、尿酸値を下げる薬には、体内における尿酸の合成を抑える「尿酸生成抑制薬」と、尿からの尿酸排泄を促す「尿酸排泄促進薬」の2つがあります。

具体的にいうと、尿酸生成抑制薬には、「アロプリノール」、尿酸排泄促進薬には、「プロベネシド」「ベンズブロマロン」「ブコローム」などの薬があります。こうした2種類の薬剤を、その人の病態に合わせて飲むことで、尿酸値の上昇を防ぐことができます。

痛風発作に対する薬物療法は、以上のように目的によって3つに分類されます。

ただ、薬を飲む際に注意しなければいけないことがあります。それは、痛風・高尿酸血症に対して薬物療法を行う際に、初期段階に痛風発作が増悪することがあるということです。

これは、「尿酸値下降型発作」と呼ばれるものであり、尿酸値の急な低下によって痛風発作が起こる現象です。

しかし、これは一時的なものであるため、継続して薬物療法を行うことが大切になります。そのため、薬物療法を行う際には、こうした尿酸値下降型発作の存在を知っておくことが大切です。

今回述べたように、痛風・高尿酸血症に対する薬物療法では、目的によって3種類の薬が使用されます。また、薬剤を飲み始めた初期には、急な尿酸値の低下によって痛風発作が増悪する可能性があることを理解しておいてください。

そして、生活習慣だけでなく薬物療法を併用することによって、効果的な治療を行うことができるようになります。