痛風・高尿酸血症とメタボリックシンドロームの関係性

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痛風・高尿酸血症は、中高年男性における多くの人が抱えている健康問題の1つです。高尿酸血症は、初期の段階ではほとんど症状が現れないため、病気自体に気づけていない人は少なくありません。

また、痛風・高尿酸血症と並んで中高年男性で問題となるのが「メタボリックシンドローム」です。通称「メタボ」と呼ばれ、肥満を基礎として「脂質異常症」「高血圧」「高血糖」といった代謝異常で起こる病気を抱えている状態をいいます。

こうした痛風・高尿酸血症とメタボは、一見すると全く関係ないように感じるかもしれません。しかし実際には、痛風・高尿酸血症とメタボには非常に深い関係性があります。

痛風・高尿酸血症に悩まされている人は、メタボとの関係性を理解することで、問題解決のヒントを得ることができるはずです。

そこで今回は、「痛風・高尿酸血症とメタボリックシンドロームの関係性」について解説します。

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型の肥満に加えて、脂質異常症と高血圧、高血糖のうち2つ以上の診断を受けている状態を指します。内臓脂肪型肥満とは、「りんごタイプの肥満」ともいわれ、上腹部からお腹全体に脂肪がついているような太り方です。

一方で、「洋ナシタイプの肥満」といわれる「皮下脂肪型肥満」とは、殿部や太もも、下腹部などに脂肪がつくような太り方をいいます。

内臓脂肪型肥満は、生活習慣の影響が大きく男性に多いタイプとされています。内臓脂肪型肥満は、皮下脂肪型肥満と比較して健康への悪影響が強く、生活習慣の見直しを行うことが将来的な病気発生を予防するためには欠かせない状態であるといえます。

そして、内臓脂肪型肥満に、脂質異常症と高血圧、高血糖というような代謝異常が伴っている状態がメタボになります。

メタボのように複数の問題を抱えているような場合には、「血圧や血糖値がちょっと高め」というような状態でも、動脈硬化の進行が急速に起こります。そのため、血圧や血糖値が基準値を大きく外れていなくても、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクが高くなります。

こうした理由から、メタボリックシンドロームは非常に危険な状態だと考えられています。

メタボと痛風・高尿酸血症の関係性

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満に加えて、脂質異常症や高血圧、高血糖といった代謝異常を伴った状態を指します。つまり、内臓脂肪が蓄積していることは、メタボの絶対条件だといえます。

内臓脂肪が蓄積すると、体内での尿酸産生が多くなることがわかっています。

蓄積された内臓脂肪は、分解された後に肝臓に流れることになります。そして、その内臓脂肪を元に尿酸が産生されることで、尿酸値が高くなります。

また、内臓脂肪が過剰になると、「インスリン抵抗性」を引き起こします。インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるためのホルモンであるインスリンの効きが悪くなっているような状態を指します。

その結果、血糖値が下がりにくくなるだけでなく、腎臓の働きを低下させることにつながります。

尿酸値は、主に「肝臓で合成された尿酸の量」から「腎臓から排泄された尿酸の量」を引いたものによって決まります。そのため、尿酸値が高くなるのには、過剰に尿酸が作られることだけでなく、腎臓からの排泄能力が低下することも関係しています。

内臓脂肪が蓄積してインスリン抵抗性が高くなると、腎臓の機能が低下して、尿酸の排泄能力を下げることにつながります。

このように、メタボリックシンドロームは、内臓脂肪が蓄積することで尿酸の合成を促進するだけでなく、尿酸の排泄も妨げることになります。メタボと痛風・高尿酸血症には、このように深い関係性があることを知っておくことが大切です。

今回述べたように、メタボリックシンドロームで内臓脂肪が過剰な状態であると、肝臓での尿酸合成が高まります。さらに、インスリン抵抗性増すことで腎臓の尿酸排泄機能も低下するため、尿酸値は高値を示すようになります。

こうしたことから、痛風・高尿酸血症を予防するためには、メタボを防ぐように生活習慣を見直すことが重要であることがわかります。

そして、睡眠や食事、運動、ストレスケアといった生活習慣の見直しが、痛風・高尿酸血症やメタボリックシンドロームの発症を予防することにつながります。