痛風・高尿酸血症の痛風発作と類似した症状を呈する病気

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痛風・高尿酸血症は、尿酸値が高くなる病気です。そして、尿酸値が基準値を少し超えているような初期段階では、無症状であることがほとんどです。その一方で、病態が進行すると、激しい関節痛を引き起こす「痛風発作」などの合併症を発症します。

特に、足の指における痛風発作は有名で、痛風・高尿酸血症に悩まされている人の多くが、足の親指に痛みを抱えています。

また、足首やひざ、手の指、手首などにも、痛風発作による関節痛が出現します。そのため、外傷などのきっかけが無く突然関節痛が起こった場合には、最初に痛風発作を疑う人が少なくありません。

ただ、そうした痛風発作に類似した関節痛を引き起こす病気は他にもたくさんあります。そこで、痛風発作に似た症状が出る病気を知っておくと、過剰に痛風・高尿酸血症の心配をする必要がなくなります。

そこで今回は、「痛風・高尿酸血症の痛風発作と類似した症状を呈する病気」について解説します。

痛風発作と類似した関節痛を呈する病気

痛風・高尿酸血症において、激しい関節痛が起こる痛風発作は、多くの人が合併症として理解しているものです。そして中には「激しい関節痛=痛風発作」というイメージを持っており、痛みが出るとすぐに痛風・高尿酸血症を疑って過剰に心配する人がいます。

ただ、痛風発作に似たような関節痛を呈する病気は他にもたくさんあります。そこで、以下に痛風発作と類似した症状を引き起こす病気ついて記します。

・外反母趾(がいはんぼし)

外反母趾とは、「足の親指が小指側に傾いてしまった状態」をいいます。初期段階では疼痛(とうつう)はなく、あまり気にしない人がほとんどです。ただ、病態が進行すると、親指の傾きがどんどん強くなり、痛みが出現してきます。

具体的には、親指の曲がり始めの内側に飛び出している部分に、靴などによる圧迫が加わって痛みが出現します。

こうした外反母趾による痛みは、疼痛が出る場所や腫れ方が痛風発作と似ているため、非常に間違われやすいものです。ただ、血液検査や尿検査によって、痛風・高尿酸血症でないことはすぐに明らかになるため、容易に鑑別することができます

・変形性関節症

変形性関節症とは、老化や肥満、筋力低下などが原因で関節に変形が起こる病気です。そして、関節部に炎症が起こるため、水が溜まって疼痛と腫れを伴います。

一般的には、膝(ひざ)関節に起こることが多いですが、足の親指の付け根に生じることもあり、痛風発作と間違われやすい病気の1つです。

こうした変形性関節症は、関節液やレントゲンを検査することで、痛風・高尿酸血症と判別することができます。

・偽痛風

偽痛風とは、症状の部位や出方が痛風発作に似ている病気です。ただ、痛風発作は尿酸が結晶化することで痛みを引き起こしますが、偽痛風はカルシウムの一種が原因で症状が生じます。

偽痛風は、高齢者に起こりやすく腫れが痛風よりも長く続くことが多い病気です。

また偽痛風は、レントゲン検査を行うことで確実に診断できる病気です。

・関節リウマチ

関節リウマチは、関節痛を引き起こすという点で、非常に痛風発作に似た病気です。ただ痛風発作と違い、関節リウマチの場合、そのほとんどで複数の関節に痛みが出現します。

また、痛風発作が短期間で治まるのに対して、関節リウマチの痛みは長期間継続して起こり、日が経つごとに強くなります。

関節リウマチは、血液検査を行うことで診断されます。また、痛風発作は90パーセントが男性に起こり、関節リウマチは70パーセントが女性に発症します。こうした性差の違いは、原因の鑑別における1つの有効な判断材料になります。

・その他の病気

その他にも、「化膿性関節炎」や「末梢神経障害」といったものは、関節痛を伴うため痛風発作と間違われやすいものです。

どちらにしても、こうした病気は自己判断せずに、病院を受診してしっかりと診断してもらうことが大切です。あなたの自己判断で対処が遅れてしまうと、それだけ症状が慢性化することにつながる可能性が高くなります。

今回述べたように、痛風・高尿酸血症が進行して起こる痛風発作は、激しい関節痛が生じる合併症です。

ただ、強い関節痛が起こる病気は、痛風発作以外にも多くあるため、そうした病気との判別が重要になります。そうはいっても、素人では判断が難しいことがほとんどですので、痛風発作の心配がある場合には、専門医を受診して診断してもらうことが大切です。