痛風・高尿酸血症患者におけるプリン体との付き合い方

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痛風・高尿酸血症は、尿酸値が高くなることで発症する病気です。そして、尿酸値が上がる原因の1つとして、「プリン体」は一般的に知られているものです。そして、尿酸値を気にする人は、プリン体を多く含む食品を避けるようにします。

ただ実際には、プリン体は食事が原因で作られるより、体内で合成される量の方が圧倒的に多いです。そのため、食べ物によって尿酸値が大きく影響を受けることはありません。

しかしそうはいっても、食事によるプリン体を全く気にする必要がないわけではありません。プリン体の摂取を制限するだけで尿酸値が下がり、痛風・高尿酸血症を改善することはできませんが、摂りすぎは尿酸値を高めることにつながります。

そこで今回は、「痛風・高尿酸血症患者におけるプリン体との付き合い方」について解説します。

体内のプリン体はその80パーセントが食事以外から作られる

痛風・高尿酸血症を予防したり改善したりするためには、尿酸値を下げることが大切です。そのため、尿酸値の低下につながるプリン体を多く含む食品を制限する人は少なくありません。

実際に痛風・高尿酸血症で病院を受診している場合には、医者から「プリン体を多く含むビールやレバーを控えるように」と指導される人も多くいます。また、そうしたことに関係して、「プリン体を抑えたビール」などが販売されるようになりました。

しかし、体内に存在するプリン体のほとんどは、食事で摂取したプリン体とは関係なく合成されます。

体内のプリン体で、食事に由来するのはプリン体全体の10~20パーセント程度です。残りのプリン体は、筋肉などを動かすときに使われるエネルギー源や内臓脂肪が分解されることで作られます。

つまり、いくら食事でプリン体の摂取を意識して減らしたとしても、体内のプリン体合成量には大きく影響しないといえます。

ただ、そうはいっても10~20パーセントは食事に含まれるプリン体が元となって体内のプリン体が増えます。そのため、極度に食事でプリン体を制限する必要はありませんが、食物のプリン体を意識することは大切です。

痛風・高尿酸血症原因となるプリン体との付き合い方

プリン体は尿酸値の原料となりますが、体内に存在するプリン体の80パーセント以上は食事以外によって合成されます。こうした理由から、尿酸値を上げないために、食物に含まれるプリン体を過剰に気にする必要はありません。

ただ、10~20パーセントといっても、食事中のプリン体が尿酸値に全く関係していないわけではないため、過剰な摂取は避けるべきです。

しかし、プリン体は「うまみの元」になります。プリン体を多く含む食品には「動物の内臓類」や「青背魚」、「魚介類」「かつお節、ニボシ」など、うまみ成分が高いものが多くあります。

つまり、極端にプリン体を制限してしまうと、食事の醍醐味である「味」がなくなります。そうなると、食事自体の楽しみが減ってしまいます。

そうしたことを考慮すると、尿酸値が高い人はプリン体を過剰に摂取することは避けるべきですが、制限し過ぎることも問題だといえます。そのため、プリン体とは、上手な付き合い方をすることが大切です。

尿酸値が高い人がプリン体と上手く付き合うための2つのポイントを、以下に記します。

・1つの食品ばかり毎日食べない

・1度にたくさん食べない

非常に基本的なことですが、こうしたことさえ注意していれば、基本的に極端にプリン体を意識して制限し過ぎる必要はありません。

特に、かつお節やにぼし、乾ししいたけといったように、毎日ダシに使うような食品にはプリン体が多く含まれていることで有名です。そのため、これらの食物を避ける人は少なくありません。

しかし、こうした食品はグラム辺りのプリン体量が多いのは事実ですが、実際に料理に使用する量はごくわずかです。そのため、ダシに使うようなかつお節やニボシなどは意識して減らす必要はありません。

今回述べたように、プリン体は尿酸の原料になることは事実ですが、体内にあるプリン体のほとんどは食事に含まれるプリン体量とは関係ありません。

ただ、食事に含まれているプリン体が、尿酸値に全く関係ないわけではありません。そのため、過剰にプリン体の摂取を制限し過ぎる必要はありませんが、上手く付き合っていくことが大切だといえます。

そうすることで、尿酸値を上げることなく、おいしく食事をいただくことができるようになります。