痛風・高尿酸血症における時期別の治療法

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痛風・高尿酸血症は、30歳代以上の男性に多く発症する病気です。初期段階では、ほとんど自覚症状がなく血液検査で尿酸値の上昇が認められるだけであることが多いですが、進行すると痛風発作などの問題を引き起こします。

このように、病気の初めにはほとんど症状がないために、痛風・高尿酸血症はかなり進行した段階で見つかることが少なくありません。

そして、病気が進行した段階で治療を始めても、多くの人は治療に難渋して、慢性的にさまざまな合併症に悩まされることになります。その結果、生活に大きな支障をきたしていまいます。

そうならないために、痛風・高尿酸血症は、早期に発見してできるだけ早く対処することが大切です。

また、こうした痛風・高尿酸血症への対処方法は、病気の時期によって異なります。そうした時期別の治療法を理解しておくことで、よりスムーズに治療を進めることができるようになります。

そこで今回は、「痛風・高尿酸血症における時期別の治療法」について解説します。

無症状で尿酸値がやや高めな状態での対処法

痛風・高尿酸血症には、大きく分けて「無症候性高尿酸血症期」「痛風間欠期」「慢性痛風期」という3つの時期に分類することができます。

無症候性高尿酸血症期とは、症状は何も出現していないけれども、検査を行った結果、尿酸値が基準値である7.0mg/dLを超えているような状態の時期を指します。それに対して痛風間欠期では、繰り返し痛風発作が起こっている状態になります。

そして、痛風間欠期の人が治療を行わずに症状を放置していると、常に痛みがあるような慢性痛風期に移行します。

痛風・高尿酸血症に対する治療は、それぞれの時期によって押さえておくべきポイントが変わります

痛風・高尿酸血症の初期である無症候性高尿酸血症期には、「生活習慣の改善を指導される」ことがメインの治療になります。こうした時期では、睡眠や食事、運動といった生活習慣を整えることで、十分に尿酸値が下がる可能性があります。

ただ、無症候性であっても、生活習慣の改善によって尿酸値が下がらなかったり、逆に上がったりする場合には、薬物療法が選択されることもあります。

また、この時期に生活習慣を見直して一度尿酸値が下がっても、それに油断しないようにすることが大切です。尿酸値が落ち着いたからといって、再び乱れた生活を行ってしまうと、すぐに尿酸値は高くなってしまうため注意してください。

尿酸値が高く合併症を患っている状態

無症候性高尿酸血症期は、主に生活習慣に対する指導が中心に行われます。

一方で、痛風間欠期や慢性痛風期などで痛風発作が既に出ている場合や、さまざまな合併症を発症しているケースでは、薬物療法が選択されることがほとんどです。

尿酸値を下げる薬は非常に効果が高く、服薬するとすぐに尿酸値が落ち着いてくる人が少なくありません。

ただ、そのように尿酸値が低下したことで安心して、薬を中止したり崩れた生活習慣を行ったりしてはいけません。尿酸値を下げる薬は、自己判断で止めるとすぐに尿酸値が元に戻ってしまう可能性があります。

そのため、必ず医師の指示を守って調整するようにしてください。

また、どれだけ薬を使って尿酸値が下がったとしても、生活習慣を整えることは必ず意識して行ってください。痛風・高尿酸血症の治療において、薬物療法と生活習慣の改善は、車でいう両輪をなすものです。

どちらか1つが欠けてしまうと、必ずいつか限界がきて尿酸値が高くなってしまいます。

そうしたことを避けるためにも、薬物療法によって尿酸値が基準値以内に落ち着いてきた場合でも、必ず生活習慣は意識するようにしてください。

生活習慣の改善は治療の基礎であり、その上で薬物療法が行われることが基本であることを理解しておいてください。

今回述べたように、痛風・高尿酸血症には、病態によって大きく「無症候性高尿酸血症期」「痛風間欠期」「慢性痛風期」の3つに分類されます。そして、無症候性高尿酸血症期には、生活習慣の指導が主な治療になります。

一方で、痛風間欠期や慢性痛風期には、薬物療法が選択されることが一般的です。

ただ、どのような時期であっても、痛風・高尿酸血症に対する治療は、生活習慣の改善が基本です。そのため、薬物療法を行って尿酸値が落ち着いた場合でも、必ず生活習慣は意識するようにしてください。