効果が曖昧であるメニエール病に対する薬物療法

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メニエール病は、めまいの原因となる病気として多くの人に知られているものです。

実際にメニエール病は、めまいを引き起こす原因として、「良性発作性頭位めまい症」に続いて多い病気です。具体的には、めまいの約20パーセントはメニエール病が原因であるとされています。

ただ、メニエール病は原因がはっきりしておらず、治療法も確立されていません。そのため、メニエール病と診断されても適切な治療を受けることができないケースが少なくありません。

メニエール病に対する治療には、主に薬物療法が行われます。しかし、メニエール病に対する薬の効果は非常に曖昧であり、「効いているかわからないのに処方され続けている」ということも少なくありません。

そこで今回は、「メニエール病に対する薬物療法の現状」について解説します。

メニエール病とは

メニエール病は、かつて「めまい=メニエール病」と考えられていたくらい、めまいの原因として有名な病気です。そのこともあって、検査をしても原因がはっきりしないめまいの多くは、メニエール病と診断されていました。

ただ実際には、めまい患者においてメニエール病である人は全体の20パーセント(5~20パーセント)程度であることがわかっています。そのため、昔のように「めまい=メニエール病」と診断するのは、誤診である可能性が高いといえます。

メニエール病の特徴は、急に起こる回転性の激しいめまいです。それに加えて耳鳴りや難聴が伴うことが多いです。また、症状が強い場合には、吐き気や嘔吐、冷や汗などが起こることもあります。

そして、症状自体は20分~数時間で治まりますが、メニエール病は「症状が何度も繰り返される」という特徴があります。

メニエール病の原因は、「耳の奥にある平衡機能を司る「内耳(ないじ)」と呼ばれる器官内のリンパ液が過剰になること」です。そうすることで、内耳が本来のバランス機能を発揮することができなくなり、めまいが発症します。

ただ、「なぜ内耳の中にあるリンパ液が過剰になるのか」については、明らかになっていません。

このようにメニエール病は、「何が起こっているのか?」ということはわかっていますが、「それがなぜ起こっているのか?」ということがはっきりしていない病気だといえます

メニエール病に対する薬物療法の現状

メニエール病は、内耳の中にあるリンパ液が過剰になることで、平衡機能が障害されるためにめまいを引き起こします。そして、メニエール病に対する治療は、薬物療法が主となっています。

ただ、既に述べたように「リンパ液が過剰に溜まる原因」はわかっていないため、「対処的な効果を期待した薬が使われている」というのが現状です。

具体的には、「浸透圧利尿剤」や「抗めまい薬」「神経代謝薬」「ビタミン剤」「抗不安薬」などの薬が、3~4種類処方されます。しかし、こうしたメニエール病に処方される薬は、メニエール病を治すためのものではありません。

また、こうしたメニエール病に対して処方される薬は、その効果が曖昧な上に副作用や後遺症が残るものが少なくありません。

こうした事実があるにもかかわらず、メニエール病に対しては、もう20年以上も同じような薬が処方され続けています。

確かに、薬を飲んだ人の中には「症状が軽くなった」という人もいるかもしれません。しかし、大多数のメニエール病患者さんで「薬が効いていないのに処方され続けている」というのが現状です。

そして実際に、薬を処方されていた人の中には、「薬を止めても何も変わらない」という人が多くいます。

このように、「メニエール病に対する薬物療法は、とても曖昧に行われている」という現状を理解しておくことが大切です。

今回述べたように、メニエール病は、めまいを引き起こす病気の1つとして知られています。しかしメニエール病は、病気が発症する原因は明らかになっておらず、治療法も確立されていません。

そして、主な治療として行われている薬物療法は、効果が曖昧な上に副作用などのリスクもあります。それにもかかわらず、病院でのメニエール病に対する治療では、薬の効果を確かめることもなく、同じ薬が処方され続けることが少なくありません。

そのため、メニエール病で治療を受ける際には、薬の効果をしっかりと確認しながら、あなたに合わせた治療法を行ってくれる病院を選択することが大切です。

少なくとも、薬の効果を確かめずに同じ薬を処方し続けるような病院は避けるようにしてください。