年齢と片頭痛の関係性:加齢によって頭痛が軽減するメカニズム

henzutu

片頭痛は、拍動に合わせた強い痛みが出現する頭痛であり、多くの女性が悩まされている問題です。

そして片頭痛の特徴には、「拍動に合わせてズキズキとした痛みが起こる」や「体調の変化で頭痛が変化する」、「季節など環境の変化で痛みも変化する」といったものが挙げられます。

また一般的に、「片頭痛は年を取ると治る」というように認識されています。確かに、高齢者で片頭痛に悩まされている人はあまりいません。若いときに片頭痛を持っていた人でも、年を取るにつれて症状は軽くなります。

こうした加齢による片頭痛の軽減には、「ホルモンバランスの変化」と「血管の加齢的変化」が関係しています。片頭痛を理解するためには、このような片頭痛の特徴についても理解しておくことが大切です。

そこで今回は、「加齢によって頭痛が軽減するメカニズム」について解説します。

片頭痛の原因

片頭痛の原因は、脳内にある血管が拡張することにあります。脳内の血管が異常に広がることで、血管の周囲を走る「三叉神経」と呼ばれる神経が刺激されて頭痛を生じます。

このように、片頭痛は血管の運動が原因で起こる頭痛であるため、拍動に合わせた痛みが出現します。

また、ストレスや気圧の変化といったような刺激で痛みが変わることも、これらの要因が血管の運動に影響するためです。そのため、血管の収縮や拡張といった変動に関係するものであれば、何であっても片頭痛の影響因子になりえるといえます。

まずは、片頭痛の原因が血管の異常な運動にあることを理解しておいてください。

ホルモンバランスの影響

片頭痛は、男性より女性に起こりやすいものです。頭痛自体が女性に多いものですが、その中でも片頭痛は特に女性に頻発します。

その原因の1つに、女性ホルモンの影響が挙げられます。

女性ホルモンには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」と呼ばれる2つのホルモンがあります。そして、この2つがお互いに作用し合いながら、約28日の月経周期を作ります。こうした女性ホルモンの働きによって、女性は妊娠することができます。

またエストロゲンとプロゲステロンは、子宮内の変化だけでなく血管の運動にも作用します。具体的には、エストロゲンが血管を収縮させ、プロゲステロンは血管を拡張させます。

そして、月経周期の中では、ホルモンのバランスが大きく変化する時期が2回あります。そのときに、女性ホルモンの影響で血管が異常に拡張するため、片頭痛が起こりやすくなります。こうした女性ホルモンの変動があるため、女性は片頭痛を発症しやすくなります。

ただ女性は更年期になると、女性ホルモンの分泌が減少して月経周期がなくなります。

つまり、更年期を過ぎると、エストロゲンとプロゲステロンによる血管運動の変化が起こらなくなります。そのため、女性は更年期を過ぎると片頭痛が軽減する傾向にあります。

こうした女性ホルモンの影響が、加齢による片頭痛軽減のメカニズムに関係しています。

血管の加齢的変化

既に述べたように片頭痛の原因は、脳内にある血管が異常に拡張して神経を圧迫してしまうことにあります。そして、血管の運動には女性ホルモンのバランスが影響しているため、更年期になって女性ホルモンの分泌が減少すると片頭痛は軽減します。

また年を取ると、血管は加齢的な変化を起こします。その代表的なものに「動脈硬化」があります。

動脈硬化は、血管の柔軟性が低下して硬くなってしまった状態です。そして、ある程度動脈硬化が進行すると、病院で「動脈硬化症」と診断されます。

ただ、動脈硬化症と診断されていない人でも、少なからず加齢によって動脈硬化は起こっています。つまり、年を取ると動脈が硬くなって広がりにくい状態になるといえます。

そのため、片頭痛の原因である血管の異常な拡張が起こらなくなります。その結果、神経の圧迫も生じなくなるため、片頭痛が軽減します。

このように、年を取ると動脈硬化の影響で血管の拡張が起こりにくくなることも、加齢による片頭痛軽減のメカニズムに関係しています。

今回述べたように、片頭痛における特徴の1つである、「年を取ると痛みが軽減する」ということは一般的に認識されていることです。そしてこうした片頭痛の加齢的な変化には、「女性ホルモンの減少」と「動脈硬化」の2つが関係しています。

こうした片頭痛に関する特徴について考えることで、片頭痛をより深く理解できるようになります。