緊張型頭痛に対する治療法:生活習慣指導と薬物療法

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頭痛の中でも緊張型頭痛は、デスクワークなどの同じ姿勢を取り続ける仕事を行っている人に多い頭痛です。緊張型頭痛では、頭部から首、肩にかけての筋肉が硬くなることが原因で頭痛が起こります。

そのため、運動不足になりがちな人や、パソコン作業を長時間行うような仕事をしている人は緊張型頭痛を発症しやすいです。

また、ストレスや生活習慣の乱れは、全身を緊張させるため、緊張型頭痛を引き起こす原因になります。そのため、睡眠時間が短い人や、食生活が乱れがちな人も緊張型頭痛になりやすい傾向にあります。

こうした緊張型頭痛は、当然ながら放置していても治ることはありません。緊張型頭痛を解消するためには、適切な診断と治療を受けることが大切です。正しい対処を行わずに放っておくと、ずっと頭痛に悩まされることになります。

そこで今回は、「緊張型頭痛に対する治療法」について解説します。

基本は生活習慣の改善

緊張型頭痛の痛みは、頭部から頚部、肩にかけての筋肉が緊張することが原因で起こります。筋肉が硬くなることで、血液の流れが悪くなり、痛みを発する物質が溜まってしまいます。その結果、頭痛や頚部痛を生じます。

そして痛みが生じると、さらに首周りの筋肉は緊張してしまうため、「緊張 → 血流障害 → 痛み → 緊張」というような悪循環が起こります。

また、こうした筋肉の緊張を引き起こす原因は、ストレスや生活習慣、姿勢にあります。

ストレスは、体の血管や内臓、心臓などを無意識下でコントロールする「自律神経」の活動を乱します。自律神経の働きが障害されると、筋肉の緊張や血流障害が起こり、緊張型頭痛の発症につながります。

また、睡眠不足や食事の乱れ、運動不足などの生活習慣の崩れも、ストレスと同じように自律神経の活動を障害します。

このように、緊張型頭痛の原因である筋肉の緊張は、ストレスや生活習慣がきっかけとなって生じる自律神経の問題によって引き起こされます。

さらに、頭や首、肩周りの筋肉は、姿勢の崩れによっても緊張します。

例えば、パソコンのキーボードを打つときなどに、背中が丸く頭が前に突き出たような姿勢を取っていたとします。そうすると、重力の影響で頭には前方方向に落ちようとする力が働きます。この場合、こうした重力の力に抗するように、頭や首、肩周りの筋肉が緊張して頭を支えます。

そのため、普段から姿勢が崩れている人は、緊張型頭痛になりやすいといえます。

以上のように、緊張型頭痛を引き起こす原因は、ストレスや生活習慣、姿勢の崩れにあるといえます。つまり、緊張型頭痛を根本的に改善するためには、ストレスコントロールや生活習慣の見直し、姿勢の改善を行うことが大切だといえます。

薬物療法が必要な場合

緊張型頭痛の原因である、頭から首、肩の筋肉における緊張を解消するためには、ストレスコントロールと生活習慣の見直し、姿勢の改善が欠かせません。そうすることで、緊張型頭痛を根本的に解消することができます。

ただ中には、どうしてもストレスコントロールや生活習慣の改善が行えなかったり、痛みが強くて日常生活に支障があったりするような人がいます。そうした人には、ストレスコントロールや生活習慣の見直しだけでなく、薬物療法を併用することが有効です。

緊張型頭痛で痛みが起こるメカニズムは、「筋肉の緊張 → 血流障害 → 痛み」という流れになります。薬物療法では、それぞれのステップにおける状態を緩和するための薬剤を使います。

・筋弛緩剤

緊張型頭痛では、筋肉が固くなることで血流障害が生じ、頭痛が起こります。そのため、筋肉を弛緩させるための「筋弛緩剤」を服用することで、筋肉の緊張を和らげるだけでなく、血行を良くします。

主な筋弛緩剤としては、「ミオナール」や「テルネリン」などが挙げられます。

・消炎鎮痛剤

痛みがあまりにも強い場合には、「消炎鎮痛剤」を使って痛みを軽減させます。頭痛が軽減することで、結果的に筋肉の緊張がほぐれることになり、血行も改善します。

消炎鎮痛剤としては、「カロナール」や「ロキソニン」「ボルタレン」といったものが処方されます。

・抗うつ薬

緊張型頭痛に限らず、頭痛が強い場合には、痛みを感じにくくする作用がある「抗うつ薬」を使用することもあります。抗うつ薬によって痛みを和らげることで、筋肉の緊張が緩和されます。

抗うつ薬としては、「トリプタノール」「セディール」「パキシル」と呼ばれるものが挙げられます。

今回述べたように、緊張型頭痛を根本的に解消するためには、ストレスコントロールや生活習慣の見直し、姿勢の改善が必要になります。また、頭痛が強い場合には、そうした対処に加えて薬物療法を行うこともあります。

このように緊張型頭痛は、その人の症状に合わせてさまざまな治療を組み合わせていくことが大切です。