脳過敏性症候群の検査と診断:脳波

noha

片頭痛や緊張型頭痛は、慢性頭痛の原因としてよく知られているものです。そうした片頭痛や緊張型頭痛は、病院を受診して適切な治療を受ければ、症状を軽減・改善することができます。

しかし中には、片頭痛や緊張型頭痛と診断されて、薬物療法などの治療を受けても痛みが全く変わらない人がいます。

そうした場合には、片頭痛や緊張型頭痛に加えて、「脳過敏性症候群」になっている可能性があります。脳過敏性症候群とは、脳が過敏な状態になっているために、ちょっとした刺激で頭痛や耳鳴りといった不調が出現するものです。

脳過敏性症候群は、片頭痛や緊張型頭痛になった場合に、その痛みを放置していたり、誤った治療を行ったりすることで発症します。

片頭痛や緊張型頭痛から脳過敏性症候群に進行すると、片頭痛や緊張型頭痛に対する治療のみでは、症状を軽減させたり改善させたりすることができません。そのため、慢性頭痛に悩まされている人は、脳過敏性症候群について学んでおく必要があります。

そこで今回は、「脳過敏性症候群の検査と診断」について解説します。

脳過敏性症候群の検査

脳過敏性症候群を調べるためには、脳波検査が欠かせません。そのため、脳過敏性症候群といわれても、脳波を測っていない状態で診断を受けた場合には、正確な診断は行われていないと考えなければいけません。

脳は、活動するときに電気が発生して情報が作られます。そして、細胞から細胞に電気信号が流れることで情報が脳全体、もしくは手足などに伝えられます。手足などの体を動かす際にも、最初は脳で電気信号が作られて、それが神経を介して手足に伝えられることで手足の運動が起こります。

そうした際に脳で発生した電気信号を読み取って、波形の曲線に図形化して表すのが「脳波検査」になります。脳波を測定することで、脳の興奮しやすさなどを検査することができます。

健康な人であれば、脳波を測定したときに、脳の電気信号は強くなったり弱くなったりするような規則的な波形を示します。

一方で、脳過敏性症候群の人は、ちょっとした刺激に対して過敏に脳が反応して、過剰に波形が崩れます。例えば、脳過敏性症候群の人の脳波は、普通では脳波に変化が出ないような光刺激を加えたときに、大きく波形が乱れて規則性がなくなります。

一般的に脳波検査では、起きていると寝ている状態で、それぞれ20分程度ずつ測定します。そして、その間にいくつかの刺激を加えて脳波の変化を見ます。

このように、脳過敏性症候群の検査には、脳波検査が欠かせないということを理解しておいてください。

脳過敏性症候群の診断

脳過敏性症候群を検査する場合には、脳波検査が必要になります。脳波をしっかりと測定しないと、その他の検査では異常が見つからないため、「原因不明」と診断されることになります。

そのため、慢性頭痛で長年悩まされており、なおかつ耳鳴りや不眠、不安などの不調が認められた場合には、脳過敏性症候群の可能性があります。

そして、脳過敏性症候群の診断までには、「問診」「除外検査」「脳波検査」の3つのステップを踏む必要があります。

・問診

現在起こっている症状についての話を聞くことで、脳が過敏な状態になっているかをある程度判断することができます。

例えば、脳過敏性症候群の人は、光を不快に感じるようになったり、病気に対して不安が強くなったりしていることが多いです。また問診では、家族や親戚に慢性頭痛を持っている人がいないかということも確認します。

そして、発症してから今までの症状の経過などを把握します。

・除外診断

問診内容から、必要に応じてCTやMRIといった画像検査を行います。そして、脳腫瘍や脳梗塞など、危険な病気でないことを確認します

・脳波検査

脳腫瘍や脳梗塞などの診断を除外できたら、次に脳波検査を行います。脳波を測定して、脳が興奮状態になっていないかを確認します。

このように、問診から脳波検査まで行い、総合的に判断して診断を行います。このうちのどれが抜けても、脳過敏性症候群と診断することはできません。そのため、あなた自身が病院を受診する際には、こうしたステップがあることを理解しておいてください。

今回述べたように、脳過敏性症候群の診断には脳波検査が欠かせません。脳過敏性症候群であれば、脳波に異常が見つかります。

また脳波検査を行う前に、問診や画像検査を行い、脳腫瘍、脳梗塞といった命に関わる病気でないことを確認しておくことが大切です。