慢性頭痛の原因となる脳過敏性症候群について

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頭痛に悩まされる人の多くは、短期間で症状が治まることは少なく、慢性的に痛みが起こります。こうした慢性頭痛の原因となるものには、「片頭痛」や「緊張型頭痛」などが一般的に知られています。

確かに、片頭痛や緊張型頭痛は慢性的に痛みが続く頭痛です。ただこれらの頭痛は、通常であれば薬物療法や運動療法、生活指導などによって軽減します。

しかし、片頭痛や緊張型頭痛と診断された人でも、薬物療法などの治療を行っても痛みが軽減しない人は少なくありません。そして、治療を行っているにも関わらず、頭痛が軽くなることなく、慢性的に悩まされます。

そうした慢性頭痛を引き起こす問題として、「脳過敏性症候群」と呼ばれるものがあります。脳過敏性症候群は、片頭痛や緊張型頭痛から発展しやすい状態であり、一般的な薬物療法などでは症状を軽減させることができません。

治療を行っても症状が変化しない慢性頭痛の人は、脳過敏性症候群であることが多いです。そのため、頭痛に悩まされている人は、脳過敏性症候群について学んでおくことが大切です。

そこで今回は、「慢性頭痛の原因となる脳過敏性症候群について」解説します。

脳過敏性症候群とは

脳過敏性症候群は、慢性頭痛の原因となる病態です。脳過敏性症候群とは、字の通り「脳が興奮して過敏になっている状態」のことをいいます。そのため、脳が周りのちょっとした刺激によって、過剰に反応してしまいます。

その結果、わずかな音やニオイといった環境の変化によって、さまざまな症状が引き起こされます。例えば、脳過敏性症候群になると、以下のような不調が現れます。

・耳鳴り(頭鳴)

・めまい

・不眠

・吐き気

・不安感

・抑うつ感

・イライラ

このように脳過敏性症候群になると、さまざまな症状が出現します。

そして、脳過敏性症候群となるのは、片頭痛に対して誤った治療を行ってしまうことが原因であることがほとんどです。具体的には、「痛みを我慢する」「鎮痛剤の使いすぎ」「間違った思い込み」の3つが脳過敏性症候群の発症につながります。

例えば、「痛みがそこまで強くないから我慢していれば治るだろう」と考えて放置したり、「片頭痛は時間が経てば治まるだろう」と思い込んで治療を受けなかったりすると、脳過敏性症候群に発展します。

そうしたことを避けるためにも、片頭痛が起こった場合には、我慢や自己判断をせずに適切な治療を受けることが大切です。

脳の興奮状態は加齢では落ち着かない

片頭痛が発症した後に、痛みを我慢したり、鎮痛剤を使いすぎたりすると、脳過敏性症候群に進展する可能性があります。脳過敏性症候群になると、頭痛だけでなく、耳鳴りやめまい、不眠症などの症状が出現します。

一般的に、片頭痛は年を取ると落ち着くことがほとんどです。これは、加齢によるホルモンバランスや血管の柔軟性の変化が影響しています。

実際に、純粋な片頭痛の多くは加齢に伴って症状が落ち着きます。ただ、脳過敏性症候群に進展している場合には、いくら年を取ってホルモンバランスや血管の影響がなくなっても、頭痛がなくなることはありません。

脳過敏性症候群で頭痛などの不調が出現するメカニズムは、片頭痛とは異なります。片頭痛は、血管の異常な拡張によって神経が圧迫されることで痛みが起こります。そのため、ホルモンバランスや血管運動の影響がなくなると頭痛は軽減します。

その一方で、脳過敏性症候群は、脳自体が興奮して過敏になっていることが原因です。

そして、そうした脳の興奮状態はいくら年を取っても落ち着くことはありません。つまり、純粋な片頭痛であれば加齢によって頭痛が軽減しますが、脳過敏性症候群の場合、高齢になっても頭痛や耳鳴り、めまいといった不調が続きます。

このように、脳過敏性症候群になると、「片頭痛のように年を取ると症状が落ち着く」ことがないということを理解しておくことが大切です。

今回述べたように、片頭痛を発症した後に、痛みを我慢したり、間違った認識をしたりしていると、脳過敏性症候群に進展する可能性があります。そして、脳過敏性症候群になると、頭痛に加えて耳鳴りやめまい、不眠症といったさまざまな不調が出現します。

また脳過敏性症候群は、脳の興奮状態が原因となってさまざまな症状が出現しているため、「片頭痛のように加齢によって頭痛が軽減する」ことはありません。

こうした脳過敏性症候群になることを防ぐためにも、まずは片頭痛に対して正しい認識をしておくことが大切です。そうすることで、脳過敏性症候群への進展を予防することができます。