頭痛に対する薬物療法:トリプタン製剤の種類

drug6

頭痛は、多くの人が慢性的に悩まされている問題です。特に女性は頭痛を持っている人がたくさんおり、10代という若い年齢のときから痛みを抱えている人も少なくありません。さらに、そうした頭痛が数十年と続く人もいます。

これは、頭痛に対する治療法が確立されていないことが原因です。頭痛は、適切な治療を行うことで、症状を慢性化させずに治すことができます。

ただ、そうした適切な対処法は、頭痛専門医でなければ行うことができません。多くの人は、頭痛が起こった場合に、頭痛専門医ではなく整形外科や脳神経外科などを受診します。その結果、正しい診断と治療を受けることができずに症状が慢性化してしまいます。

そうしたことを避けるためにも、あなた自身が頭痛に対する正しい知識を持っておくことが大切です。

また、頭痛治療に用いられる薬剤として、「トリプタン製剤」というものが挙げられます。トリプタン製剤にはいくつかの種類があり、それぞれに異なる特徴があります。そこで今回は、「頭痛治療に使用されるトリプタン製剤とその種類」について解説します。

頭痛に効果的なトリプタン製剤

頭痛を治療するためには、頭痛の原因を見つけて解消することが大切です。そして多くの頭痛は、過剰なストレスや食事の乱れといった生活習慣が問題となっています。

ただ、頭痛が慢性化してしまっている人の場合、痛みを軽減させるための薬が症状に大きな影響を与えていることが少なくありません。そのため、頭痛を解消するためには、頭痛薬に関する知識を持っておくことが大切です。

昔は、頭痛に対しては「エルゴタミン」と呼ばれる薬が処方されていました。エルゴタミンは、脳内の血管に作用して、頭痛を抑えます。ただ、エルゴタミンは頭痛が起こってから服用しても効果がない上に、副作用が出やすいという欠点がありました。

そうした欠点を補い、なおかつエルゴタミンと同じように脳内の血管に作用して頭痛を抑えることができる薬が「トリプタン製剤」です。

トリプタン製剤は、頭痛の発作が起こった後でも症状を軽くする効果があり、副作用もほとんどありません。そして、日本頭痛学会のガイドラインでも高い評価を受けており、第一選択の治療薬として推奨されています

このように、頭痛に対してはトリプタン製剤の処方が有効です。

トリプタン製剤の種類

頭痛に対しての治療では、トリプタン製剤を使用することが、副作用が少ない上に効果的です。ただ、一言でトリプタン製剤といっても、さまざまな形状があります。具体的には、「経口薬・口腔内崩壊錠」「注射薬」「点鼻薬」の3つに分類されます。

そして、当然ながらそれぞれで特徴や使用方法が異なります。そこで、以下にトリプタン製剤における形状別の特徴と使い方を記します。

●経口薬・口腔内崩壊錠

経口薬は、水を使って口から飲むタイプのものです。それに対して、口腔内崩壊錠とは、水なしで服用できる薬です。この2つは、どちらも口から摂取するという点で共通しています。

口から服用するタイプでは、水を用意するという手間がいらない上に吸収率が高いため、口腔内崩壊錠が主に使われています

経口薬のメリットは、一般的な薬と同じように服用できるため、患者さんが抵抗なく飲んでくれることです。また、患者さん自身で薬を使用することができるため、症状に合わせて服用することができます。

●注射薬

トリプタン製剤の中には、注射タイプのものもあります。注射を行う一番のメリットは、薬の効き目が早いことです。

経口タイプの薬は、早いもので効果が現れるまで30分程度かかります。それに対して注射は、約10分で痛みを解消します。

ただ当然ながら、注射は病院を受診して医者に打ってもらう必要がありました。そのため、患者さんは発作時に病院へ行かなければ注射を受けることができず、非常に不便さを伴う治療法でした。

しかし、2007年に在宅によって患者さん1人で行える注射用キットが承認されたため、患者さん自身で注射を行うことができるようになりました。そしてこの注射薬は、とても簡単に行える上に痛みがほとんどないため、抵抗なく利用してもらうことができます。

また、経口薬や点鼻薬と違って、腸などでの消化を受けないため、薬の用量も少ないです。そのため、体への負担が小さい上に、最大限の効果を得ることができる治療法といえます。

特に、症状が強い人は、経口薬などでは効かない場合が少なくありません。そうした人たちに対しても、注射による治療は効果を発揮して、痛みを軽減してくれる可能性が高いです。

このように注射薬は、非常に効果の高い治療法になります。

●点鼻薬

点鼻薬とは、鼻に噴霧するタイプの薬剤であり、経口タイプと注射タイプの中間程度の効果を発揮します。そのため、内服薬が使えないようなケースで有効になります。

鼻の中にある粘膜は、薬を吸収しやすいという特徴があるため、経口薬よりも大きな効果が期待できます。また、薬が効くまでの時間は15分程度であり、経口薬と比較すると早いというのも特徴です。

さらに、水なしで速効性があるため、子供の頭痛に対しても有効な治療法になります。

今回述べたように、頭痛に対して有効な治療薬として、トリプタン製剤があります。そして、トリプタン製剤には、主に経口タイプと注射タイプ、点鼻タイプの3つの種類があります。当然、それぞれで特徴や使用方法が異なります。

そのため、それぞれの特徴を理解した上で、あなた自身に合ったタイプの治療を選択することが大切です。